【小説】あにき⑥【脊髄小脳変性症看護記録】

小説

※この記事の執筆者はATAU氏です。イタリック字体部分はちゃむやまによる注釈などです。※

 

終わりよければ全てよし①

人生100年時代

人生100年時代に「健康に年を重ねるにはどうしたら良いか」という問いに対して福井次矢聖路加国際大学学長はそれを体現した105歳で天寿を全うされた日野原重明さんを例に挙げて、「体と心と社会の3つがキーワードです。とりわけ社会について日野原先生がいつも言っていたことで大切なのは仲間を作るということです」。

 

なるほど年を取ると家族とその周辺くらいに人間関係が限られるのが常、それを外に仲間を作りもっと人間関係を広げていくように心がける、そうすれば3つのキーワードが自分の中で自然と良いバランスとなって齢を重ねていけるという訳です。

 

福井さんは付け加えて、「日野原先生は、年齢に伴って臓器の働きが徐々に弱くなり、誤嚥-食べ物が誤って気管に入るーをする確率が高くなった。管を体に入れて栄養分と水分を補給すること(胃ろう等)を望まれるかと、ご家族の前で聞いたところ、間髪入れず望まないと、はっきりおっしゃった。最後まで自分の考えに基づいた決断を下す人生を送られた。本当にすごいと思った」。

 

外山慈比古お茶大名誉教授―95歳でなおその発言は注目されている。代表作「思考の整理学」はいまだ大学生協でロングセラーを続けており総売り上げ230万部―

 

も仲間を作ることの大切さを言っている。外山さん曰く、「自分がサラリーマンなら同じ会社勤めの人ではなく異業種ー例えば農家の人や漁業や教師―の人と仲間を作り集まってダベる。同業者の間ではいつも語られていることでもここでは新鮮に受け止められ、話している方も力がはいり時間のたつのを忘れる、これがとても良い」。

 

外山さんご自身はそういう集まりを多いときは6~7コは持っていて―今は3つくらいに減ったがーふた月に1回くらい集まってダベっている。

 

わたしは岩手に行って農家の方たちと話すのを楽しみにしています。岩手通いも10年になりますが行けば素の自分になって―東京では変に身構えていたのがー気持ちがリフレッシュします。そして行く度に何だか新しい自分を発見できる気がするのです。

 

最後にもう一度日野原先生にご登場願います。日野原先生の10の生活習慣を紹介します。

 

  1. 小食
  2. 植物油をとる
  3. 階段は一段跳びで
  4. 早足歩行をする
  5. いつも笑顔で
  6. 首を回す
  7. 息を吐ききる
  8. 集中する
  9. 洋服は自分で購入する
  10. 体重、体温、血圧を測る

 

これを参考に自分に合ったものを習慣にしていきたいものです。この中でわたしが注目したのは小食です。簡単そうでいざ実行するとなると案外むずかしい、でも実行できた時は本当に身も心も軽やかになります。

つづく

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